幸せのハト!? 12
銀時「新八ー新聞か?おっぱらっとけよ」
新八「違いますよ。沖田さんたちです」
新八は銀時の必ず誰かが訪ねてきたときに言うセリフに軽くツッコミをいれながら部屋へと戻ってきた。
後ろには沖田・の順番でついてきている。
神楽「げっ、サド野郎ネ」
銀時「なんか用?」
沖田「俺は用はないですぜィ。用があるのは俺じゃなくてこいつでさァ」
銀時たちの位置からでは沖田の影になり見えていなかったらしく、は自分から沖田の前へと出た。
「どーもっ」
「ーッ!!」
の声にいち早く反応したはの元へとダッシュで駆け寄った。
しかし、結構勢いがあったためは止まりきれずそのままへと激突。
意外にソレは威力があったらしくは軽くダメージを喰らってしまっていた。
そして、その光景を沖田は「コレが」と、万事屋一行は、「どちらさん?」と見ていた。
「痛ェっ・・・・よ、言われた通り、遊びにきたぞ」
「いらっしゃい♪真選組でどうにかなったみたいだね」
悪気がなかったのもありは激突の件に関してはスルーした。
そして、沖田がの隣にいる=真選組にお世話になっていると考え、そう言った。
「まぁな、そいえば、やっぱりお前も落ちてきたのか?」
何故かは慎重にそう聞いた。
この落ちてきたはこの世界に来た時のあの手段的なものである。
「やっぱりってことはもかぁー。あれは危ないよね」
「な。でも怪我とかはしてないよな?」
「うん、僕は定春に助けられたから」
その答えを聞きは一瞬だけ安心したような表情をした。
「そうか、俺は、キノコ社長が下敷きになってくれた」
「キノコ社長って・・・・あぁあの借金取りか」
にもキノコ社長で通じるらしい。
すると、突然
銀時「おい、こいつ誰?」
沖田の後ろから現れた人物が誰なのか不明だった銀時が話しかけてきた。
2人で話しを始めてしまっていたため、誰なのか聞くタイミングがなかったようだ。
「俺は、 。よろしくな、銀さん」
銀時「っ!? やっぱりな、と仲良さそうだったからもしやとは思ったが」
の返事を聞いて、銀時は何かが繋がったらしく「どうりでー」と2人を見た。
神楽「天パー!1人で納得してないで教えるネ!!」
新八「そうですよ。銀さん!」
銀時が何を納得しているのかが分からない2人は銀時に近寄り胸倉を掴んで揺らしながら言った。
銀時「お、おい、お前ェら苦しいって・・。こいつもと同じでこの世界のやつじゃねーんだよ」
神楽・新八「「 えっ!? 」」
神楽と新八はかなり驚いたようで、目を見開いたまま、を振り返り見つめた。
はふたりに「どもっ」と笑い、いきなり「あっ」と声を出し定春に近づいていった。
定春「ワン?」
いきなりの行動だったため周りの人も驚いたが近づかれた定春もなんだろうかとでも言うよう首をかしげていた。
《始めて使うけどできっかな?・・・・ えーテステスー。定春聞こえるか?》
定春《なんで声が!?ってお前誰だ》
《おっ成功!目の前にいる、 でーす》
定春は目の前に立っている人物へと視線をズラした。
はニコっと定春に笑いかけた。
定春《どうして声が聞こえるんだ?》
《こっちの世界に来る時に身につけた能力なんだ♪》
定春《こっち?・・・あぁお前もこの世界の住人じゃなかったんだったな》
定春はちゃんと話しを聞いていたらしく、納得することができていた。
は、始めて能力を使う事ができたのもあり意外に楽しそうだった。
《おう。あ、定春、の事助けてくれてありがとな》
は軽く頭を下げそう言った。
定春《別に礼を言われるようなことじゃない》
《まじさは俺の大切なやつだから、俺はなんやかんやで助かったけどは大丈夫かなってすっげぇ心配だったんだ
あれはホント危険だったからな・・・・・》
定春《そうか、たしかにあれは驚いた・・。》
2人(?)ともその時の光景を思い出しているのか、軽く青ざめていた。
しかし、定春の質問によりはさっきの表情へと戻った。
定春《そいえば、お前たまにこういう風に話せるのか》
《こういう?・・・あぁ、定春とか動物とかと話すってことか?》
定春《あぁ。人間と話せるなんて思ってもみなかったからな》
たしかに、動物が人間と話す事ができるなんて、超能力者でもできるか微妙なとこだ。
ってか普通ならありえない。
《だろうな、俺も今回が初めてだ。んーじゃあ、道で会った時とか、万事屋に来た時は話し相手になってやるよ》
定春《よろしくな》
《おう》
話が終わるとは礼を言うことができ、すっきりとしたようだった。
そして、また定春に笑いかけた。
は、まるで電話してたみてぇーだと思って口を緩ませた。
沖田「ー?何わんこと見つめ合ってるんでィ」
沖田からの突然の発言。
そして、これはと定春からすれば不思議であった。
しかし、よく考えると、沖田の言っていることが正しい。
と定春は普通に話しているつもりでも、それは頭の中でであって、声には出していない。
つまり他者から見れば、見つめ合っているようにしかみえないのだ。
「んー?定春と話してた」
沖田「は?アイコンタクトででもはなしてたのかィ?」
「まあ、そんなとこ」
は笑いながらそう言った。
沖田は軽くこいつヤバイんじゃねぇーのか?と思ったりしたらしい。
BACK<TOP>NEXT