幸せのハト!? 16
ここは真選組屯所。
「んー。書類整理終わりッ!!」
は自室で書類整理を終わらせ、両手を上げ背伸びをしていた。
「んで、コレを土方さんに渡しに行くんだったな」
そう言うとは立ち上がり部屋の扉を開けた。
(ガラガラガラッ)
しかし、が一歩踏み出すと・・・・・・
「「ワンッ!!」」
「のわぁ!?な、犬!?」
何故か目の前には犬が2匹。
先ほども言ったように、ココは真選組屯所。犬がいるはずもないのだ。
ちなみに
1匹は大きさは中犬ぐらいの真っ黒な犬。
もう一匹は黒い犬より少し小さめの栗色っぽい色をした犬だった。
「なんで犬が・・・まあ、いいか。理由聞けばいいことだし」
一応は疑問に思ったものの、自分の能力を使えば良しと思い、
はしゃがみ犬に近づいた。
《Helloー?って犬に英語通じんのか?》
?《何で英語なんだよ!!》
《は!?土方さん!?》
なんと黒い犬からあの鬼の副長土方の声がした。
?《俺もいやすぜィ》
《あんたもかいィィッ!!》
そしてもう一匹の犬からは一番隊隊長沖田の声が。
《いやぁー。君たち声マネ上手いねー》
は現実逃避を開始。
まさか犬から上司2人のソックリな声がするとは思わず、そんな事を言った。
だが残念ながらこの犬たちは本人たちらしく・・・・
土方《誰が自分のマネなんてするかッ!!》
沖田《自分のマネするなんて、土方さんキモいですぜィ》
土方《お前は黙ってろ!!》
鋭いツッコミが含まれるいつもの様な会話をしている。
土方《ってかお前コレなんだ!?》
そして鋭い質問までされてしまった。
《コレって・・・あぁ喋れてることか。んーテレパシー?》
沖田《マジでか》
土方《何で疑問系なんだよ》
《気にすんな。ってか俺は2人は犬になっちゃって方が気になるんスけどー?》
は質問返しをした。
土方《コレはすべて総悟のせいだ》
沖田《何言ってんでィ。悪いのは土方さんですぜィ》
《誰が悪いとかはまず置いといてくれ!!ってかホントどうすれば犬になれんだよ・・》
沖田《それはですねィ・・・・
この不思議な事件的なものが起きたのは1時間前・・・・
沖田が変なおっさんから怪しげな薬を貰ったのだ。
そしてさすがはドSな沖田君
土方で薬の効果を試そうということに。
マヨネーズにその薬を混ぜた土方のもとへ。
土方はそのマヨネーズを使っていつものように飯を喰ったのだ。
だが、それを沖田は凝視していたため、
土方「なんだ?総悟。まさかテメェまた俺のマヨになんかしやがったな!?」
沖田「それはどうでしょうねィ」
土方「その顔はテメェ絶対ェしやがったな。そらよッ!」
土方は沖田の口にマヨネーズを突っ込んだ。
そして、沖田は思わずそれを飲み込んでしまった。
だがすぐには何も起こらなかったのだが、
その後いつものように乱闘し、食堂をでた時だった。
ぽわ〜んとでも効果音が出そうな感じに煙とともに2人は犬の姿になってしまっていたらしい。
沖田《・・・・・・・ということでさァ》
《いやいや、【ということでさァ】じゃないよ・・・》
は2人・2匹の犬を見ながらため息をついた。
そして、自分の部屋に戻った。
手に持っていた書類をまた机の上に置く。
そして、あるものを二つ手にして、部屋を出た。
(ガラガラガラッ)
「さぁってと」
そう言うと
は縁側に腰を下ろし、黒犬(土方)を持ち上げ膝に置いた。
土方《んな!?オイ、テメェ何してんだ!!》
《ちょっとじっとしててくださいよ》
沖田《チッ。犬じゃなかったら、完璧な土方の恥ずかしいシーンなんですけどねィ》
土方《犬でも恥ずかしいわァ!!//ってか何呼び捨てしてんだ!!》
2匹の犬が言い合い(吠えあい)をしている中、は着実にあることを終わらせようとしていた。
あることとは・・・・・・
《はい、完成☆》
そう言っては黒犬(土方)を膝の上から降ろした。
土方《オイ、コラふざけてんのか!!》
《えー、だって犬っていったらコレでしょ》
黒犬(土方)の首には赤い首輪がついていた。
しかし、の手にはもう一つ緑の首輪が、
《よし、次ィィィ!!》
そう言って逃げようとしていた栗犬(沖田)をがっちりと捕まえ、
黒犬(土方)同様、膝の上に置いた。
沖田《やめろィ!!俺は縛られるのはいやでさァ!!》
《いや、総悟がSなのは知ってるけどコレだけは譲れん!!》
栗犬(沖田)はかなり暴れたため、首輪をつけるだけに数十分かかってしまった。
やっと、栗犬(沖田)を膝から降ろす。
沖田《、あとで覚えてろィ》
《あれ?今なんか殺気籠もった台詞が聞こえた気が・・・・・》
恐ろしい台詞を聞き軽く青ざめただったが、手にはちゃっかりと紐をもっている。
そして、その紐もバッチリ2匹に繋がっていた。
《総悟ー、その変なおっさんってどんな人?》
総悟《あぁ、瓶底メガネかけてんだが、外したら武蔵似のおっさんでさァ》
《え、それ完璧武蔵じゃん!!ってかあのおっさんなの!?》
はツッコミまくる。
まぁ、あの武蔵似のおっさんが登場するとは思わなかったのだろう。
《んじゃ、あのおっさんを探せばいんだな?》
土方《はぁ?》
《その変な薬くれたのおっさんなら、どうすれば元に戻れるか分かるだろ。いつまでも犬の姿でいるつもり?》
沖田《そうですねィ。さっさと犬から脱出したいしねィ》
はニッコリ、いやニヤリ?と笑う。
「そんじゃ行くよ、トッシー!オッキー!」
《《誰がトッシーだ!!(オッキーですかィ!》》
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